ドイツの葬儀文化とは

ドイツの樹木葬は、墓地の在り方を考えさせられる

樹木葬なる言葉をはじめて知った方もいるはずです。
これは、まさに魂の宿った肉体は自然にかえすというキリスト教の教えからきているものかもしれません。
なぜ、ドイツでは樹木葬なる葬儀が存在しているのでしょう。

その昔、ゲルマン民族たちの信仰には、魂は樹木に宿るという教えが存在していました。
深い森で覆われているドイツは、数々のおとぎ話の舞台となっていますから人間や動物が亡くなれば森の中に埋葬されるシーンも描写されていますので何となく理解することができるはずです。
本場ドイツの樹木葬をお手本として、スイスや日本でも取り入れられるようになってきたのは、やはり自然と共存することの大切さや、新たな植林をして森を豊かにしていくプランにマッチングしているからなのでしょう。

森の中に埋葬されるおとぎ話の世界観

お花畑に豊かな緑と湖など、森のイメージはまさにおとぎ話の世界です。
童話が大好きな女性であれば、亡くなったらこの森の中に埋葬して欲しいという希望を抱いていても不思議ではないほど、森のもつイメージは人々の心を穏やかにしてくれます。

生前の準備で森の中の樹木を購入

樹木葬とは言え、どこの木でも構わない訳ではありません。
点在している樹木の中から、埋葬して欲しい木を選んでその木の根元に埋葬する権利を買っておかなければいけません。
しかし、その権利で樹木を自分のものにするのではなくて、あくまでも埋葬するためだけの木という訳です。

購入した樹木には、亡くなられた方の墓標を取り付けるのですが、1本の木に1人だけではなくて、数名の方々が同じ木の下に埋葬されていることもあるのです。
宗教を気にすることなく大自然の樹木に埋葬されるのですから、何ともロマンチックな葬儀だと言えますし、ますます需要が高まっていくことでしょう。

樹木葬は経費削減でメリットしか考えられない

自然の中に埋葬される樹木葬は、墓地を購入する代わりに樹木の権利を購入するのですから、費用なども10分の1以下になると言われています。
植林をして森の面積を拡大していけば、森林を守る役割を果たすことになるのです。
また、夫婦二人だけの家族ならば墓地を設けても、お墓参りをしてくれる子孫もいませんので自然の中で草花や小動物・小鳥などと一緒に居られる樹木葬の方が幸せだと言えます。

ドイツでは一般的な火葬に墓地といった葬儀スタイルもありますが、自然豊かなドイツだからこそ、天然の木のもとに埋葬される樹木葬が脚光を浴びているのかもしれません。
墓標を目印にハイキングで森を訪れる遺族の方たちが増えることで森も活性化すると言われているのです。