フランスの葬儀文化とは

フランスの葬儀事情

フランス人のカップルは、人前であろうとも愛を語り合うのは自然のことです。
長年連れ添ってきたご夫婦も、愛しているパートナーが亡くなれば一目もはばからずに棺を抱きしめている姿を目にしますし、髪の毛を撫でて愛の言葉をかけている素敵な光景に出会うこともあります。

フランスでは、亡骸にさえこのような愛情表現をしますが、その時に必ずかける言葉があるのです。
それが「セ・ラ・ヴィ」で、故人の人生が良いものであったという意味と、今までの人生はとても幸せだったという感謝の気持ちを伝えます。
そして、年に1回のお墓参りをするのですがフランス全土において、墓地はしっかりと管理されていますから、墓地の汚れを落とすとか草をむしることもする必要はありません。

土葬することが一般的なのはカトリック教徒が多いから

フランスではカトリック教徒の占める割合が非常に高く、葬儀の中心もカトリック教会に則ったものになっています。
パリには偉人のお墓が建物の地下に存在しているなど昔ながらの埋葬方法があって、その代表が土葬です。
1963年までは土葬しか認められていなかったカトリック教徒たちの亡骸が眠っているのですが建物に入っているお墓ならば幾つもの棺が並んでいることもあります。

また、外にある墓地では棺を埋めたら、その上にバラの花や花びらを入れてあげます。
そして10歳以下の子どもたちは、子ども専用の墓地に埋葬されますし、お供えのバラも墓石も白色を用いると言われているのです。
フランスの法律では、如何なる葬儀でも中学生以下の子どもたちは参列することができません。

火葬して骨壺に遺骨を納めてリビングに飾る?

土葬文化だったのも少し前までで今では火葬を選択する人も増えてきています。
以前のように裕福な家柄も減少してきていますし、結婚をしないでパートナーとして生涯を共にするカップルも増えてきていますので、経済的にも負担が大きい土葬は敬遠されるようになってきています。

しかし、火葬をするためにはどのような人でも事前の意思表示を示しておかなければならず、遺言書作成にて指定しなければ火葬をすることができないのです。
また、火葬専用の墓地がありますが規模も小さいため、そこに埋葬しないで自宅に持ち帰り、リビングルームにて飾る方も増えているそうです。
素敵な骨壺をもとめて、その中に遺灰をつめて、いつでもすぐそばに置いておくのもフランスならではの祀り方と言えるでしょう。

フランスには日本のような位牌などは存在しませんので、骨壺の横には故人の写真などを飾り、セ・ラ・ヴィと語りかけたりするご高齢の方もいるというのも、なんだかフランスらしい葬儀の形だと言えるでしょう。