エジプトの葬儀文化とは

古代エジプトの葬儀

古代エジプトの時代から多神教でファラオが存在していました。
死んだ後でも、現生と何の変わりない生活を送ることができると信じられていたために、死者を祀るお墓にはいつでも食べ物がお供えされていましたし、生活できるように家具などの調度品も備えられていました。

また、ファラオのような高貴の方だけは腐敗することのないミイラと化して棺に納められていて、お墓そのものも世界遺産に登録されるような立派なピラミッドでした。
この当時から泣き女たちは存在していたと有名な壁画などから伺えられ、これこそがエジプトが何前年も培ってきた死生観の現れです。

現代エジプトの葬儀

大切な家人が亡くなれば、その家に住む女性たちは一斉に泣き崩れ、大声を出して悲観にくれるというのが昔からの伝統です。
この地は代々、イスラム圏ですから厳しい戒律の慣行に従い、感情もあらわにするのです。

社会的地位のある方が亡くなられた場合には、故人の業績について称賛する語り部なる女性が多数招かれて、遺族や会葬者の前で素晴らしい言葉をいくつも並べて称えるのです。
その言葉を聞いていた遺族たちは一層の悲しみにくれて、感極まって自分の頭部や胸部を思いきり叩いて泣き崩れるのです。
この行為そのものは、古代エジプトから受け継がれているものです。

葬式に向けて準備すること

イスラムの教えでは、死者はすぐに埋葬することという習わしがありますので、亡くなった時間帯にもよりますが、当日には埋葬されることになるでしょう。
ゆっくりと死者とのお別れをしているほど余裕もありませんし、砂漠もありエジプトは熱帯地方なのですぐに腐敗することからも早めの葬儀を行うというのは当然のことなのです。

モスクで行う葬儀の前に、亡くなられた家で死体を洗い、清める儀式を行います。
ヤシの繊維でできたものに石鹸をつけて全身を洗ってあげます。
その後は香油を塗ってから白や緑色の布で包みます。

男性が亡くなれば、男性の手によって清められ、女性が亡くなれば女性の手で清めます。
裕福な家庭では、カシミヤや絹などで棺に納めてあげるのです。
モスクでは棺をマッカ(メッカ)の方向に安置して、イマーラと呼ばれる導師により祈りが捧げられます。

埋葬は砂漠地帯

エジプトの墓地は砂漠地帯にその多くが存在しています。
広大な砂漠に墓標などが点々と並ぶ姿も圧巻です。
裕福な家は、効果なものまで一緒に埋葬するので、墓荒らしの被害が後を絶ちません。

死者が亡くなれば、その魂が神様のもとに行くまでの40日間は、遺族たちも贅沢な食事を制限しますし、その家に足を踏み入れてはいけないとも言われているのです。
そして、死者が過ごしていた部屋は3日3晩明かりを灯したままにしてあげるのも慣わしです。